こんにちは。
今回は、「整数問題」についての話題その3です。。。
定番の「不定方程式」についての話題です。
では、さっそく、考えてみましょう。
問題
3 で割れば 2 余り、4 で割れば 1 余る 2 桁の整数の個数を求めよ。
題意を満たす整数を $N$ とする。
ここで、
3 で割れば 2 余る整数は、
$$N=3x+2~~(3\leqq x \leqq 32) \cdots(ア)$$
とおける。
また、4 で割れば 1 余る整数は、
$$N=4y+1~~(3\leqq y \leqq 24) \cdots(イ)$$
とおける。
(ア)、(イ)より、
$$3x+2=4y+1$$
$$\therefore~~ 3x-4y=-1 \cdots(ウ)$$
ここで、(ウ)の解の一つとして、$(x,y)=(5,4)$ があるので、
$$3\cdot5-4\cdot4=-1 \cdots(エ)$$
が成立する。
(ウ)、(エ)の両辺をそれそれ引いて、
$$3(x-5)-4(y-4)=0$$
$$\therefore 3(x-5)=4(y-4) \cdots(オ)$$
3 と 4 は互いに素であるから、$(x-5)$ は 4 の倍数になるので、
$$x-5=4k~~(kは整数)$$
とおける。
$$\therefore x=4k+5 \cdots(カ)$$
このとき、(オ)より、
$$3\cdot4k=4(y-4)$$
であり、
$$\therefore y=3k+4 \cdots(キ)$$
ここで、(ア)、(カ)より、
$$3\leqq 4k+5 \leqq 32$$
$$\therefore 0\leqq k\leqq 6 \cdots(ク)$$
(イ)、(キ)より、
$$3\leqq 4k+5 \leqq 24$$
$$\therefore 0\leqq k\leqq 6 \cdots(ケ)$$
よって、(ク)、(ケ)より、
$$\therefore 題意を満たす2桁の整数は、7個ある。 //$$
それでは、別の問題を考えよう。
問題
$\dfrac{1}{x}+\dfrac{2}{y}=\dfrac{1}{10}$ をみたす正の整数の組$(x,y)$ の個数を求めよ。
$\dfrac{1}{x}+\dfrac{2}{y}=\dfrac{1}{10}$ の両辺に $10xy$ をかけて
$$10y+20x=xy$$
$$xy-20x-10y=0$$
$$x(y-20) -10(y-20)-200=0$$
$$\therefore (x-10)(y-20)=200 \cdots(ア)$$
ここで、$x>0$、$y>0$ より
$$x-10>-10、y-20>-20$$
であるが、(ア)を満たすので、
$$\therefore x-10>0、y-20>0 \cdots(イ)$$
ここで、$(x-10,y-20)$ の組は、200の正の約数の個数だけある。
よって、$(x,y)$ の個数も同数あるので、
$$200=2^3\cdot5^2$$
であるから、200の正の約数の個数は、
$$(3+1)\cdot(2+1)=12$$
$$\therefore 12個 //
$$
いかがでしたか。
理解は出来ましたか?
では、また次回にお会いしましょう。